2006/01/12

旅とゆう名のマイセルフ

「とか何とか云っちゃってさ」
とゆう台詞を、
テレビから追放せねばなるまい。

これは話のとっかかりでも
なんでもなくて
きょうふとCATVとゆうのですか、
ケーブルテレビを観てたときに
気づいた、
ささやかな発見。

シチュエーションとしてはこうである。
かわいいめの若いオンナの人が
話し相手から視線を逸らせながら
おすましした演技で
誰かのことを
そんなふうに話すのである。

「あいつ、
……とか何とか云っちゃってさ」

「あいつ」までつくと
満貫で和了である。

全盛期の本田理沙か。
もういやいや。
21世紀なのよ。2006年なのよ。

ま、たぶんどっかの
旧いVシネマだとは思うんだが、
それにしても
アルファ社のMA-1みたいな
ある種の時代感を
もろに射抜いていたのであった。


90年代とゆうのが何であったのか
よくイメージできないままに
時は過ぎ、
青年はおっちゃんになって
もう00年代後半に突入。
こうなると
このディケードのテイストは
だいたい決まってきていると
思うのだが、そうなのか。

女の子のジーンズとかは
なんかそうゆう気もする。
クラッシュとかステッチの遊びとか
ポケット位置とかな、
00年代風味ってこうなんかなと
思ってもみたりする。
あとな、MP3とかの
デジタルオーディオプレイヤーな。
あれも00年代風味であろう。

いずれにせよ、いま皆様が
何の疑問もなく
まのあたりにしている物事は
きっといつか00年代ふうの
ワンシーンとして
リバイバルされたりするかも
知れないよってゆうことだ。

しかしワタクシは
トレンドウォッチャーでも
何でもないので、
10年分とらまえて
総じてそうかって問われると
自信はない。

ひるがえって自分のこととなると
00年代風味に
キャッチアップできてきたこと、
なんかあるのかって話である。

ま、ない。ぜんぜんあらしまへん。

だからすっごく他人事として
ぼんやり警鐘を鳴らすってゆうか
つまりは誰かが
あーそうかもーと思ってくれたら
嬉しいなってだけの話である。

いまが00年代真っ盛り。
どこへゆくのかニッポン。
それ以前に、
どこへ向かうのか
どこまでたどり着くのかマイセルフ。

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2005/09/01

フロンティア・パークへの帰還

向上心とゆうものが人間にとって
いったいどれだけあったらいいやら、
あるいはどのくらいで
過ぎて悪さをしでかすのか知れないが
ともかくも向上心のないほうだと思う。

老荘思想。

しかしこうゆうことにも
手を伸ばしてみよう、
あんなところにも
足を踏み入れてみようと考えると、
わりとそんな向上心とかのない輩は
いろいろ未開のフロンティアがあって
新鮮でよいのかなと思ったりもする。

けれども老荘思想。


9月の最初の日のきょう、
日帰りで実家に帰ってみた。

実家の所在は
滋賀の山奥の、訪れる人とてない
ただもういまの季節は
やたらに草木だけが元気のいい
云わば隠れ里である。

岩場ではない。

8月のあいだ
寝食もままならぬ暮らしをしていて
すんごく生活が乱れて
わがひとり乗りロケットは
マジでラピュタの根っこのほうの
部屋のひとつみたいに荒れ果てた。

そんでイヤだなと思ってはいたが
しかしよっこいしょと重い腰を上げて
掃除するヒマも気力もなかった。

そしたらますます
荒廃の一途をたどり始め、
とてもじゃないが
ふつうの良識ある大人が
生存するに適した
環境ではなくなってしまった。

ここで一大計画が。

奈良の大台ケ原に雨が多いように、
ロンドンのヒースロー空港に
霧が多いように
我がひとり乗りロケットには
無用の長物が多いい。

モデルガンとかSWのフィギュアとか
眞鍋かをりの1st写真集とかである。

これらが。

捨てるに忍びないがしかし
あまりに我がロケットの荷重を
いたずらに増やしている。

ので、31歳なので、
もうそのへんの
明日すぐに使わないようなものを
実家に
置きに帰ることにしたのであった。

明らかにその行為じたい
すっごい長期的な
判断停止でしかないが。

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2005/06/28

渚のラッタッタ

せっぱつまりながらも
本日も無事閉店でございます。

あえぐようにTVをつけたら
レイ・ハリーハウゼンの
「タイタンの戦い」がやっていたので
ビールなぞ飲みつつ
ぽえーっと見とれる。

すっげえなああ。ハリーハウゼンは。

合成のラインとかちゃちちゃちだし
色も合っていなかったりするうえ
あきらかにストップモーション独特の
動きのカクカク感だが、しかし
人間パートと人形パートを
別撮りで
あれだけシンクロさせるのって
どんな労力と想像力が要ったか
それこそ見当もつかない。

そういう意味では
ほれぼれしちゃうのだった。


きょうは果たして成果があるのか
海を目指して
我が愛しのアドレスV100沈思黙考号
トリコロールSPLをひた走らせました。

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2005/06/11

このゴミだらけの世界

komantarebu
皆様ごぶさたしております。
執事のこまんたれぶーでございます。
当ブログの主、キノタクは今週末
ご友人のバイクレースを手伝いに
岡山まで遠征しております。

ただひとこと「炊き込み戦隊ごはんジャー出撃!」
と言い残して
このひとり乗り宇宙ロケットから
いきおいよく射出されてゆきました。

帰宅は日曜の夜になる予定でございます。

キノタクからおかしなテンションの
伝言をお預かりしております。
お閑であればご一読ください。

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2005/05/09

燻製合宿・完結編

<前回までのあらすじ>
ワタクシこと鯖彦はツナ彦、鱧彦と
余呉湖へキヤンプに行きました。
当初のトラブルにもめげず
焚き火をして燻製チーズをつくって食べて
テントで寝ることに成功。


一夜明けて早朝の余呉は
昨夜とうって変わって
春らしいすがすがしい陽気に包まれていました。
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朝の余呉はなかなかにぎやかだ。
7時になると村落の共同スピーカーから
きんこんかんこんチャイムが聴こえてきて
いかにも田舎風情である。
テントの周りをがあがあ鳴きながら
ぺたぺたと走り去っていったのは
たぶん鴨だろう。

テントを出ると
頭上高くとんびが輪を描きながら
ぴーひゃららと繰り返している。

早起きなツナ彦が湯を沸かして
ティーバッグの紅茶を淹れてくれた。

さて、朝食である。

朝食はなんとこれだ。
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ぱばーん。サラダパン。

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燻製合宿2

<前回までのあらすじ>
ワタクシ、鯖彦とふたりの仲間
ツナ彦と鱧彦は
午後4時過ぎに滋賀の北端、余呉湖へ
キヤンプをするべくたどり着いた。
しかし薄暗い空はときおり
雨混じりの冷たいを吹きつけてきて
とってもせつない。


テント設営地が決まったので
みんなして近くの平和堂へ買いだしに。
肉、ハム、魚、焼き鳥、チーズ、ビールなどを
手当たり次第に買いあさる。
鱧彦が「焼き野菜とか……」と云いかけたが
そんなもの買わない。
野菜は町で食えばいいのだ。
ツナ彦の提案でいい肉(高い)もちょびっと買う。

そしてコメリに寄り、
さぶくて夜が怖いワタクシは
その場で作業服のシャツと帽子を買い、
農業するおっちゃんに変装し
地元に溶け込むことに成功。

ふたたび余呉にとって返しテントを設営。
七輪で肉を焼きビールを開ける。
「かんぱーい」と云おうとしたらツナ彦が
「何に」と訊いてくる。
そんな大義名分は何もない。
「余呉にかんぱーい」

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燻製合宿(後編)

<前回のあらすじ>
友人・ツナ彦(仮名)と弟・鱧彦(仮名)と
土曜の朝からキヤンプに行く予定だった
ワタクシこと鯖彦(仮名)であるが
予期せぬトラブルに巻き込まれ
滂沱の涙のうちに
待ち合わせに6時間遅刻。
この先どうなってしまうのか。


さあ。午後3時。
6時間も遅れてツナ彦の運転する車内に
乗り込んだワタクシ。
静かにツナ彦がこう問うた。
「そんでどこ行って何すんの」

そこである。
今回のキヤンプの目的である。

なああんにも決めていない。
予定に追われる現代生活への
アンチテーゼとしてのキヤンプである。

目的地さえ決まっていない。

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燻製合宿(前編)

たどりついた余呉湖の岸辺は
ぼんやりと夕闇に薄暗く
吹き募る風雨が、
5月の上旬とは思えないほどに
びゅうびゅこと肌寒かった。


皆様、おほようごぎいます。
昨晩午後8時すぎに帰ってまいりましたが
ちょっと横になろうとそのまま
午前5時まで寝てしまいました。
びっくりした。

5月に入ってからとゆうもの
なかなかその日じゅうに更新できない日が
続いとります。
いかんいかん。
たいへん遺憾であります。


ちょっと公私共にばたばたしていたんである。
いや、半分は遊びほうけていたのだが。

この土日は友人と
念願の一泊キヤンプに行ってまいりました。
焚き火囲みながら
自家製燻製のチーズやお魚に舌鼓を打ち
酔ってテントに倒れる魅惑のイベント。

これが。

以下、怒涛の(うそ)週末の顛末です。

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2005/04/14

キヤンプ、キヤノン、キユーピー。

キヤンプしたい。
キヤンプ、キヤノン、キユーピー。


いま、車検切れで眠っているバイクが
「焼きたて!! ジャぱん」の
主人公のおねいちゃんのバイクと
同じだった男です。

アニメの人もたいがいマニアックだ。

ジヤぱん。


どうですかこの陽気。

青空が破裂寸前の風船みたいに
ふくらんでいた。
眩しすぎて青が薄くなっているところなんか
まさにバルーン状態でしたね。

キユーピーのマヨネーズを携えて
キヤノンのデジカメを懐に(持ってないけど)
キヤンプ場で焚き火したい。
そしてビールを2リットルは軽く飲み
焚き火で焼いたハムとか
燻製キット(持ってないけど)の
チーズと卵をアテに、正体を失いたい。

もうダメだああとか声をあげて
星空の天幕に寝転がるのだ。
身体を横たえたその場所が今夜のねぐらだ。

キヤンプううう。

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2005/03/07

知らない街の新しい季節

に、西日本。ぬくくなってしまった。


仕事先へ歩いてゆく道すがら、
いままですくめていた肩をほんの少しほぐして
丸めていた背筋をわずかに伸ばして
行き交う車のボンネットに映る陽射しに
一瞬眼を細めたりしながら、
ジャケットのファスナーを下ろす。

春が来たというそれだけで
ただそれだけで何か自分が
世界に認められたような錯覚さえ
感じてしまうからふしぎだ。

きょうから3日間ほどいい陽気が続くようです。
こうなるといてもたってもいられません。


春。

春、という字をじっと見つめる。
お日様の上に三人。
いや、たぶんそんな成り立ちじゃないな。
だいたい3人て誰だ。
孔子と楊貴妃と始皇帝か。
根拠は昔の中国のえらい人ってだけで
始皇帝か、じゃなくて思考低下。

思考、力、低下です。


旅に出たい。
知らない街のあたらしい季節が好きだ。

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