摂氏零点五度の黄金
日曜日の朝、
夜明け前に起き出して荷物をまとめ、
北へ向けてクルマを走らせた。
少しずつ青みの薄れてゆく
空を眺めながら、
銀色の輝きに染まる淀川を渡り、
新御堂筋のドンツキをめざす。
FM802の女性DJが、
今朝はこの冬いちばんの
冷え込みを記録していると、
なぜか少し弾んだ声で報告していた。
「ただいまの気温は大阪で0.5℃です」
その一言を聴いたら
ますますさぶくなったように感じて
ワタクシは運転席の上で
身体を縮こまらせた。
12月に入って、
世間では師走なんていって
誰もかれもやたらと
忙しくしているようではあるが、
ワタクシはなぜかその逆で、
それまで月に一日休めるかどうかという
スケジュールだったのが、
急にゆとりが出てきたのであった。
どうも周りが誰もかれも忙しすぎて、
ワタクシにまで構う余裕が
なくなってしまったからかも知れない。
ちがうか。
ともあれ、そんなわけなので、
久しぶりにトライアルに勤しむべく、
友人との待ち合わせで
秘密の練習場がある
谷あいの川辺へと
向かっていたのであった。
| 固定リンク
| コメント (4)
| トラックバック (0)
最近のコメント