たぶんワタクシは
それなりに地図の読める
オトコではないかと思っている。
初めて訪れる土地でも
地図さえ見ていれば
だいたいの道筋の見当はつくし、
方向を見失うこともない。
思うに地図上の道を、
血管やシナプスのように
くねくね伸びるものを、
頭の中で拡大して半透明にして
眼前に見える光景に
上から重ね合わせることが
比較的容易に出来るのだ。
ま、あんまり道に迷った記憶は
ないんである。
よくひとつふたつ
間違った交差点を
早まったりして
曲がったりするけれども、
それを修正するのは
苦痛ではないほうだ。
けれどもいまだに錯覚というか、
把握するのがおぼつかないのは、
地図上の土地の大きさである。
沖縄本島や淡路島や
佐渡島などの、
日本列島の中では
中くらいの大きさの島を
地図で見るとき、
その混乱は起こる。
じっさいに一周するのに
どのくらいの時間がかかるかとか、
どの程度の規模の
地形の起伏や
自然環境が拡がっているか、
というあたりを
きちんと把握できないんである。
そもそもそんなの誰か
得意な人っているんやろうかああ。
映画「ロード・オブ・ザ・リング」の
スクリーンの中に拡がる
雄大な自然は、ほとんど
ニュージーランドで撮影されたと
聞いたとき、正直云って
もひとつぴんと来なかったのだ。
だって日本より
相当面積小さくないですか。
緯度が高いから
地図の製図法上のゆがみで
ちっちゃくなったり
しているんですか。
そんなちっちゃい国に
あのスケールの雪山の連なりとか
だだっ広い草原とか
ありえないと思ってしまう自分が
そこにいる。
国土の面積に限らず、
人口とかについても
その混乱は続いていて、
たとえば香港であれだけ
映画産業が隆盛してきた歴史にも
戸惑いを禁じえない。
3人にひとりくらいは
映画業界に
携わってんじゃないかと
思ってしまうのである。
たぶんそんなわけないんだけど、
そのへんの数量的な把握が
一向に出来ないまま
こんなおっちゃんに
なってしまっているわけだ。
で、その思い込みは
韓国映画でも台湾映画でもそうで、
日本がこのくらいのサイズの国で
映画があんな感じだから
(あえてどんな感じかは
言及を避けますが)、
人口も少ないし国土も狭いから
作るのたいへんだろうなと
すっかりまるきり
勘違いしているわけである。
そして香港映画は大好きなのだが
なぜか今まで韓国映画って
おそらくいっぺんも劇場に
足を運んだことがなくて、
だから規模とか
まったく理解していなかった。
だいたいの状況は
韓流ブームの昨今
それなりに見聞きして
知ってはいるつもりだったけれど、
なぜかあんまり観る機会が
なかったのだ。
そんなワタクシが先日カノジョと
「トンマッコルへようこそ」を
観てきた。
全く何の予備知識もなしに。
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