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2010/02/28

愛と哀しみのうすらベーコン

妻は絶句した。

悪びれる様子もなく店員が持ってきた
愛するうずらベーコンの皿を眼の前にして
妻は絶句した。
そしてワタクシの瞳をじっと見つめた。
自らが眼にしたものが
にわかには
信じられないというふうであった。

不景気という長く続く強い風が
ふいに猛々しい勢いで
ワタクシと彼女の間に吹き込んできて
彼女の頬に浮かんでいたはずの笑みを
一瞬ですっかり
フリーズドライにしてしまった。

乾いた彼女の頬笑みは
端のほうからぱりぱりと割れて
粉のように舞った。

それはワタクシとても同じことで、
あまりに惨めな、
かつて親しんでいたのとは到底違う
うずらベーコンの変わり果てた姿に
憤りと無力感とを同時に感じた。

このままでは日本経済が
骨粗鬆症のようになってしまう、
いやあるいはもうとっくに手遅れで
症状は進んでしまっているのかも、
そう思わされた。


きょうワタクシはわりと早くおしごとを
終えたのではあったが、
しかし晩メシの買い物をして
支度をするには遅く、
かといってふたり別々に済ませるほど
でもない、という中途半端な
時刻にさしかかっていた。

冷蔵庫の中の備蓄も乏しかった。

月末でもあるし、思いきって
妻と近くの焼き鳥屋に
出かけることにした。
そこは所謂チェーンの店で
あえて名を伏すが(吉がつきます)
家から近いし、安いしで
我々が外食、と決めると
つねに第一候補に挙がる店であった。

彼女はそこの
うずらベーコンが好物だったのである。

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2010/02/08

機種変更ソフトバ○ク~i・戦士編~

最近とみに自分が
オジサンになったことを
意識する場面が増えている。

職場の若い子の自分に対する
態度や物腰がミョーに丁寧なので
なぜかと思ったら、
よくよく考えてみれば
余裕で年齢が一回り下だったとか、
10~20代の芸能人の名前が
ちっとも読めなかったりとか。

ココに書くと検索でひっかかって
ぜんぜん関係ない人が
迷い込んできたりして
迷惑になるだろうけれど
あえて勇を鼓して書くと
大政絢、川島海荷とかである。

ね。読めないあなたは
もうオジサンだよーう。

もちろんAKB48に誰がいるかなど
暗闇の彼方である。

カラオケの新譜など歌えなくなって久しい。

そんなこんなだから、いろいろと
時流に追いついてゆかねば
ならぬのだと漠然と思う。

別にオジサンになってもいいのだけれど。


そんな気持ちが
背景にあったかなかったか
ワタクシは、先日4年ぶりに
ケータイを変えました。

そしたらこれがまた
すごい時流のギャップに
涙そうそう。

思えばこの番号、
関デジ時代に友人から
譲り受けてからというもの
J-PHONE、vodafoneと次々
キャリア変更の波にさらわれ、
たどりついた先がいまのソフトバンク。

そして今まで機種変更と云えば
クルマにケータイを轢かれたり
トイレに落としたりと
おっちょこちょいを絵に描いたような
物理的理由ゆえ
変更というより新調を
余儀なくされてきたわけだが、
このたび晴れて
「なんとなく」機種変更。

噂のリンゴマークに。

以前のケータイはかれこれ4年間、
ちょうど妻と
つきあいはじめた当初から
使い続けてきたので、愛着もあるが。

2月から割引きプラン新設、
ということもあって、
また機能面でもいろいろ、
持っていると便利に違いない
ということもあって、
とうとう変更に踏み切ったのであった。

が。

これが。

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